前回の記事では、このサイト(司法書士松戸.com)が、キーワード「司法書士 松戸」によるGoogle検索で22位にまで下落してしまったと書きました。久しぶりにブログ記事を更新したことで多少は順位が上昇するかと期待していたのですが、本日の検索結果は21位とほとんど変わらない状況です。

司法書士松戸.comという日本語ドメイン名を使用したことによるSEO効果ももはやこれまでということでしょうか。しかし、まだ諦めるには早いと考えてもう少しだけ更新を継続してみようと思います。

さて、インターネットによる集客で司法書士事務所を経営しようとするならば、それなりに人口の多い場所に事務所を構える方がうまくいきやすいと考えられます。けれども、人口の多い場所であれば司法書士事務所の数も多いのが通常ですから、事務所を構えてウェブサイトを開設したとしても集客が出来るとは限りません。

司法書士事務所が存在しない市町村があったとして、そこで唯一の司法書士事務所であったならば、SEO対策なんて考えなくてもウェブサイトがあるだけで集客が可能でしょう。もしくは、その市町村には他に司法書士事務所が存在しないとすれば、ウェブサイトすら不要かも知れません。

ただ、司法書士事務所が存在しない市町村があるとするならば、当然のことながらそこは人口も非常に少ない場所であるはずです。したがって、その地域の市場を独占できたとしても、必ず事務所経営が成り立つとはいえないでしょう。そもそも人が少なく商売が成立しづらい場所だから司法書士事務所も存在しなかったわけです。

話は変わって、松戸市の状況を見てみようと思います。松戸市の常住人口は488,176人です(平成29年9月1日現在)。同じ常磐線沿線の柏市が420,636人、流山市が183,755人なのでこの3市だけで100万人を超える人口がいるわけです。

松戸の場合、江戸川を渡れば東京都内に入りますから葛飾区や足立区も十分に商圏に入ります。足立区の人口が約69万人、葛飾区は44万人ですから、松戸駅徒歩1分の当事務所には軽く200万人を超える人が近隣に居住していることになります。

このように巨大な商圏がある松戸市ですから、当然ながら司法書士も大勢います。現在、松戸市内の司法書士は63人です。そして、数えてみて驚きましたが2002年2月に松戸市で司法書士会に登録した私の後に、42人も新入会しているのです。私が、司法書士登録してから15年が経過したところですが、その後に松戸の司法書士は42人も増加していることになります。

もちろん、私が松戸で司法書士事務所を開業した当時に松戸市内の司法書士が20人くらいしかいなかったわけでは無く、この15年のあいだに松戸市外へ移ったり、または廃業したりなどしている司法書士もいます。それでも、松戸の司法書の数がかなり増えていることは確かです。

いくら松戸市の周辺には巨大な商圏があるとしても、60人以上もいる松戸の司法書士の中で自分を選んでもらうというのは、なかなか難しいことであろうとあらためて感じました。そして、仮に今から司法書士事務所を開業するとして、開業場所に松戸を選ぶのは得策では無いように思います。

私が開業した当時は、インターネットによる集客で司法書士事務所を経営しようとしている人は他にいませんでした。ネットの利用者が今より少なかったとはいえ、それでもライバルが存在しないわけですからネットによる集客は容易です。つまり、ネットに限っていえば、他に司法書士事務所が存在しない場所で開業したようなものです。

それが現在では、松戸でもウェブサイトを開設している司法書士事務所は多数あります。この司法書士松戸.comがそうであるように、キーワード「司法書士 松戸」でGoogle検索されたときに上位表示されるのも非常に難しくなっています(上位を狙っているつもりなのに、現在21位に低迷しているという状況)。

そんな地域で今から司法書士事務所をはじめ、インターネットによるマーケティングで集客をおこなおうと考えるのは無謀だと言わざるを得ません。もっとも、2002年当時にインターネットによるマーケティングで集客をしようとするのも同様に無謀に見られたかも知れませんが。

そう考えてみると、この15年間でインターネットを取り巻く環境は非常に大きく変わったのだと実感します。使っている人がごく僅かだった時代から、誰もが使うようになった時代へ。次の15年も生き残っていくためには、立ち止まること無く努力を続けていく必要があるとあらためて思った次第です。

まずは、この司法書士.comが再浮上することを願っています。それが出来れば、また次につながる気がします。